開業したら使える補助金・助成金まとめ【2026年10月】
開業したばかりの個人事業主が2026年10月時点ですぐ準備できる補助金は、主に3つです。開業日が2025年12月15日から2026年12月15日の間なら、小規模事業者持続化補助金〈創業型〉(上限200万円・補助率2/3)。それより前に開業した人は同じ補助金の一般型(上限50万円)。会計ソフトやレジを入れたい人はデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)です。持続化補助金は創業型も一般型も2026年12月15日(火)17時が締切です。商工会・商工会議所の書類(様式4)は12月4日で受付が終わるので、10月中に動き始めると間に合いやすくなります(盛岡商工会議所の案内)。

あなたに合うのはどれ?
自分の「開業日」と「何にお金を使いたいか」で、最初に選ぶ制度がほぼ決まります。
| 状況 | まず選ぶもの | 最初に開くページ |
|---|---|---|
| 2025年12月15日以降に開業した(これから12月15日までに開業する) | 持続化補助金〈創業型〉 | 創業型の公式サイト |
| 2025年12月14日以前に開業した | 持続化補助金〈一般型〉第20回 | 一般型の公式サイト |
| 会計・受発注・決済のソフトやレジを入れたい | デジタル化・AI導入補助金(インボイス枠) | 事務局ポータル |
| 東京都で開業して5年未満、100万円以上を使う予定 | 東京都「創業助成事業」(次の募集を待つ) | 東京都の発表 |
| 補助金より先に開業資金が必要 | 日本政策金融公庫の融資(返済が必要) | 新規開業・スタートアップ支援資金 |
| 人を雇う予定がある | 厚生労働省の雇用関係助成金 | 雇用関係助成金の一覧 |
理由は次のとおりです。
- 創業型は、開業から間もない人だけが使える枠で、上限額が一般型の4倍あります。
- 一般型は開業からの年数に制限がないので、創業型の期間から外れた人の受け皿になります。
- デジタル化・AI導入補助金は、事務局に登録されたITツールを買うときにしか使えません。
- 融資は補助金ではありません。補助金はお金を使ったあとに払われる仕組みなので、先に必要な資金を用意する手段として紹介しています。
開業時期別:いま申請できる制度の早見表
いちばん使いやすいのは持続化補助金で、締切は12月15日です。ITツールの補助金は12月1日が次の締切です。
| 制度 | 対象になる人 | 上限・補助率 | 次の締切 |
|---|---|---|---|
| 持続化補助金〈創業型〉第4回 | 開業日が2025/12/15〜2026/12/15で、特定創業支援等事業の支援を受けた人 | 200万円(インボイス特例で250万円)・2/3 | 2026/12/15 17時 |
| 持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回 | 小規模事業者(開業からの年数の制限なし) | 50万円・2/3 | 2026/12/15 17時 |
| デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 中小企業・小規模事業者 | 450万円以下・2/3以内(小規模事業者) | 7次 2026/12/1 17時 |
| 同 インボイス枠(インボイス対応類型) | ソフトと一緒にPC・レジを入れる人 | PC等10万円以下・1/2、レジ等20万円以下・1/2 | 同上 |
| 東京都 創業助成事業 | 都内で開業予定の人・開業5年未満の人 | 400万円・2/3(下限100万円) | 令和8年度の募集は終了 |
出典: 創業型と一般型の日程は盛岡商工会議所と中小企業庁の公募ページ、創業型の上限は補助金ポータルの解説、ITの補助金は中小企業庁とインボイス枠のページ、締切は補助金ポータルのスケジュール、東京都は都庁の発表から。金額と日程は2026年10月時点です。最新は公式で確認してください。
持続化補助金の創業型と一般型は、どちらか1つしか申請できません(補助金ポータル)。両方の条件を満たす人は、上限の大きい創業型を先に検討するのがよいでしょう。
持続化補助金〈創業型〉:開業1年以内ならまず候補
開業日が2025年12月15日〜2026年12月15日の間で、市区町村の「特定創業支援等事業」の支援を受けていれば、チラシ・看板・設備・店舗工事などに最大200万円(補助率2/3)の補助を申請できます。
対象になる条件
次の2つを両方満たす必要があります(補助金ポータルの解説、公式は公募要領)。
- 開業日が2025年12月15日〜2026年12月15日の間であること。個人事業主は開業届の「開業・廃業等日」で判断します。届出を出した日ではありません。
- 同じ期間のうちに、特定創業支援等事業の支援を受けていること。これは市区町村が商工会議所などと組んで行う創業セミナーや個別相談で、終えると証明書が出ます。
特定創業支援等事業の証明書には、ほかにも使い道があります。会社設立のときの登録免許税が軽くなる、日本政策金融公庫の融資で金利が下がることがある、などです(川崎市の案内)。回数や期間は市区町村ごとに違うので、住んでいる(事業をする)市区町村の創業支援の窓口に、今すぐ日程を聞くのが最初の一歩です。
使える経費と注意点
- 対象: 広報費(チラシ・看板・ネット広告)、ウェブサイト関連費、機械装置等費、展示会等出展費、店舗改装などの委託・外注費など
- 広報費とウェブサイト関連費は、それぞれ上限30万円(税込)です。この2つだけでは申請できず、ほかの経費と組み合わせる必要があります。
- 第4回からは、税込50万円を超える買い物に相見積もりが必要です。中古品は金額にかかわらず2社以上の見積もりが要ります。
- インボイス特例(+50万円)を使うには、補助事業が終わる時点で適格請求書発行事業者に登録されていなければなりません。
(以上、補助金ポータルから。2026年10月時点・最新は公式で確認)
たとえば、2026年7月に開業した美容室なら「看板とチラシ(広報費)+シャンプー台の追加(機械装置等費)」のように組み合わせる形が考えられます。
申請の手順
- GビズIDプライムを取る。 GビズIDのサイトで「gBizIDプライム作成」から申し込みます。マイナンバーカードを使ったオンライン申請なら最短即日、書類を郵送する場合は1〜2週間ほどかかります(デジタル庁 GビズID)。
- 特定創業支援等事業を受けて、証明書をもらう。 市区町村の窓口に申し込みます。
- 経営計画と補助事業計画を書く。 創業型公式サイトの公募要領と様式を使います。
- 地域の商工会・商工会議所に「事業支援計画書(様式4)」の発行を頼む。 締切は2026年12月4日(金)17時です。
- 電子申請(Jグランツ)で出す。 受付は2026年11月5日から12月15日17時まで。採択の発表は2027年3月ごろの予定です(盛岡商工会議所)。
つまずきやすい所と直し方
- 様式4の締切を忘れる → 申請の締切(12/15)より11日早く締まります。商工会議所は混み合うので、11月中に予約を入れておきましょう。
- 採択前に発注・支払いをしてしまう → 補助の対象は、交付決定の後に契約・支払いしたものです。開業準備で急ぐ物は、補助の対象から外して計画を立てます。
- お金が先に出ていく → 補助金は事業が終わって報告したあとに払われます。全額を立て替えられるか、資金繰りを先に確かめておきましょう。
- 「事務局から補助金の紹介」という連絡 → 公式サイトでも、事務局を名乗って個別に勧誘する事案への注意が出ています(創業型公式サイト)。
開業日が2025年12月14日以前なら一般型(第20回)
創業型の期間より前に開業した人は、一般型 通常枠 第20回(上限50万円・補助率2/3)に申請します。締切は創業型と同じ2026年12月15日17時で、様式4の締切も12月4日です(盛岡商工会議所)。
特定創業支援等事業の証明書は要りません。そのぶん上限は創業型より小さくなります。前回の第19回は、申請16,576件に対して採択7,819件でした(創業手帳ニュース)。進め方は前回とほぼ同じなので、全体の流れは持続化補助金 第19回のスケジュールと要点にまとめています。
- 向いている人: 開業から2年以上たっていて、チラシや店舗の手直しなどで数十万円を使う予定の人
- 向いていない人: 100万円を超える投資をすべて補助金でまかないたい人(上限50万円なので足りません)
ソフトやレジを入れるなら「デジタル化・AI導入補助金」
会計・受発注・決済のソフトやレジを入れるなら、デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)が合っています。2026年から名前が変わりました(中小企業庁)。
- 通常枠: 450万円以下、小規模事業者は補助率2/3以内
- インボイス枠(インボイス対応類型): ソフトと一緒に買う場合に限り、PC・タブレット等は1/2以内・10万円以下、レジ・券売機等は1/2以内・20万円以下(事務局 インボイス枠)
- 今後の締切: 6次は2026年10月30日17時、7次は12月1日17時。交付決定は締切のおよそ6週間後です(補助金ポータル)
申請は自分ひとりでは出せません。事務局に登録されたIT導入支援事業者(販売会社)と一緒に申請します(ミラサポplus)。
- 向いている人: 開業と同時にPOSレジや会計ソフトを入れる飲食店・小売店
- 向いていない人: パソコンだけを買いたい人。PC単体では対象になりません。詳しくはIT導入補助金でパソコンは買える?個人事業主向け注意点を見てください。
- 注意点: 対象は登録済みのツールだけです。自分で選んだ製品が対象外のこともあります。
地域の制度・融資・人を雇うときの助成金
国の補助金のほかに、都道府県や市区町村の創業補助金・融資・雇用の助成金も候補です。ただし、締切の時期や条件はそれぞれ違います。
東京都「創業助成事業」
都内で開業予定の人、または開業5年未満の人が対象で、上限400万円・助成率2/3(下限100万円)です。TOKYO創業ステーションなど、指定された創業支援を先に受けている必要があります。令和8年度は第1回(4/7〜4/16)、第2回(9/29〜10/8)とも受付が終わっています(都庁の発表)。次の年度に申請したい人は、今のうちに指定の支援を受けておくと準備が進みます。
ほかの地域の制度を探す
中小機構のJ-Net21 支援情報ヘッドラインで、地域と「補助金・助成金」を選ぶと、都道府県や市区町村の制度を探せます。探すときは「創業」「開業」で絞り込むと見つけやすくなります。
日本政策金融公庫の融資(返済が必要)
新規開業・スタートアップ支援資金は、これから開業する人と開業後おおむね7年以内の人が対象で、融資限度額は7,200万円です。返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が10年以内です(日本政策金融公庫)。補助金と違って返す必要があります。その代わり、補助金が入金されるまでの立て替え資金として使えます。
人を雇うとき
従業員を雇うときは、厚生労働省の雇用関係助成金が候補になります。たとえば、非正規の人を正社員にしたときのキャリアアップ助成金などです(厚生労働省 雇用関係助成金)。多くは雇用保険の適用事業所であることが前提で、計画を事前に届け出る必要があるコースもあります。雇う前に、ハローワークか労働局で確かめておきましょう。
業種別:どの制度に当てはまる?(例)
使う物が「集客・設備」なら持続化補助金、「ソフト・レジ」ならデジタル化・AI導入補助金を選びます。下の表はたとえばの組み合わせです。実際に対象になるかは公募要領で確認してください。
| 業種(たとえば) | 使いたい物 | 合う制度 |
|---|---|---|
| 飲食店 | 看板・チラシ・厨房機器 | 持続化補助金(創業型または一般型) |
| 飲食店 | POSレジ・キャッシュレス決済 | デジタル化・AI導入補助金 インボイス枠 |
| 美容室・サロン | 予約サイトの構築・内装の手直し | 持続化補助金(ウェブは上限30万円・ほかの経費と組み合わせる) |
| 小売・ネットショップ | 会計・受発注ソフト | デジタル化・AI導入補助金 |
| デザイナー・士業など | 展示会への出展・広告 | 持続化補助金 |
次にやること
今日やることは「開業日の確認」と「GビズIDの申し込み」の2つです。そのあとは、創業型か一般型かで準備が分かれます。
① 自分で進める人の今日の一歩
- 開業届の控えを出して、開業日が2025年12月15日以降かどうかを確かめる(創業型か一般型かが決まります)。
- GビズIDでgBizIDプライムを申し込む(マイナンバーカードがあれば最短即日)。
- 創業型の人は、市区町村の創業支援窓口に特定創業支援等事業の日程を聞く。一般型の人は、地域の商工会・商工会議所に様式4の相談を予約する。
② 自分でやるのが大変・早く確実に進めたい人
| 相談先 | 費用 | 向いている人 | 向いていない人・注意点 |
|---|---|---|---|
| 商工会・商工会議所の経営指導員 | 無料(会員でなくても相談できるところが多い) | 持続化補助金の計画書を見てほしい人。様式4もここで出してもらう | 12月は混み合う。書類を代わりに書いてはもらえない |
| よろず支援拠点(国の無料経営相談所) | 無料 | 補助金を使うかどうかも含めて、事業計画から相談したい人 | 申請の代行はしない |
| IT導入支援事業者(販売会社) | 相談は無料のことが多い。ツール代は自己負担分がかかる | レジやソフトの導入が決まっている人 | 自社の製品を勧める立場なので、ほかの社とも比べること |
| 民間の申請サポート(行政書士・コンサル) | 着手金・成功報酬は事務所ごとに違う(契約前に書面で確認) | 時間がなく、書類作りを任せたい人 | 報酬の分だけ手取りが減る。「必ず採択」をうたう業者は避ける |
③ このサイトの関連記事
- 持続化補助金 第19回のスケジュールと要点: 一般型の流れと準備の順番
- IT導入補助金でパソコンは買える?個人事業主向け注意点: PC・タブレットが対象になる条件
よくある質問
開業届をまだ出していなくても補助金は申請できますか?
持続化補助金〈創業型〉は、開業日が2026年12月15日までなら対象になります。ただし、特定創業支援等事業の支援もその期間内に受けておく必要があります。申請までに開業届を出して、開業日をはっきりさせておきましょう(補助金ポータル)。
創業型と一般型に両方申請できますか?
できません。どちらか一方だけです。開業日が創業型の期間に入っていて、特定創業支援等事業も受けているなら、上限の大きい創業型を検討するとよいでしょう。
補助金はいつ入金されますか?
持続化補助金は、採択・交付決定のあとに事業を行い、実績報告が終わってから払われます。創業型第4回の採択発表は2027年3月ごろの予定です(盛岡商工会議所)。それまでの支払いは、手持ちのお金か融資で立て替えることになります。
パソコンだけ買いたい場合はどうすればいいですか?
デジタル化・AI導入補助金では、PCはインボイス枠でソフトと一緒に入れる場合だけ対象です(1/2以内・10万円以下)。パソコンだけでは申請できません(事務局)。詳しくはこちらの記事を見てください。
補助金と助成金はどう違いますか?
この記事では、経済産業省・中小企業庁の系統(持続化補助金など)を「補助金」、厚生労働省の雇用関係の制度を「助成金」と呼んで分けています。補助金は審査があって不採択もあります。雇用関係の助成金は、条件を満たして手続きをすれば受け取れるものが多い、という違いがあります。どちらも、事前の申請や計画の届け出が必要かどうかを先に確かめてください。
出典
- 中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<創業型>(第4回)」公募要領公開
- 小規模事業者持続化補助金<創業型> 公式サイト
- 創業型 第4回 公募要領(PDF)
- 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> 公式サイト
- 盛岡商工会議所「持続化補助金(第20回一般型/第4回創業型)」
- 補助金ポータル「持続化補助金<創業型>第4回」
- 創業手帳「一般型・通常枠 第19回 採択発表」
- 中小企業庁「デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領を公開」
- デジタル化・AI導入補助金2026 事務局ポータル
- 同 インボイス枠(インボイス対応類型)
- 補助金ポータル「デジタル化・AI導入補助金2026 スケジュール」
- ミラサポplus「デジタル化・AI導入補助金」
- 東京都「令和8年度 創業助成事業 募集」
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」
- 川崎市「特定創業支援等事業について」
- デジタル庁 GビズID
- J-Net21 支援情報ヘッドライン
- 厚生労働省 雇用関係助成金
- よろず支援拠点